免許がない、だけどいすゞのトラックはほしいあたしにうさぎのカチューシャ
出したての星注意報は無視されたのちの展開に落語の確実性
ぐりぐりと角押しつけて理想的都市開発の甘え声、嫌(や)だ?
あたしは河童ではないのだし河童用の薬がたとえ効いたところで
町はひとと野良美術館を出会わせる その2時間で赤ちゃんが出来る
駆け寄ってくる林檎の香 吃音の兄は林檎を1(ワン)個と呼んで
身からシーツを剥がされていく めずらしい苗字だねって残念がられて
めちゃくちゃな向きにゴンドラ お母さん、電話のおもちゃになりたくないの
くらべても南生まれでむきになる鼻の頭で融かす雪片
氷に触れたがらなくなるのはいつ 最も若い季節に倣う
(初出:「文鎮3」)